【SA6日】 オーストラリアは1990年に技術移民に最も人気のある移民先として3位の座を獲得していたが、過去30年間で6位まで後退したことが政府が行った委託調査で明らかになった。親を呼び寄せる親族ビザの申請に10年以上と長い時間がかかかることが背景とみられている。
親族ビザは現在、3つの一時滞在ビザ、4つの永住ビザと全部で7つのサブクラスがあり、発給されるまでの待ち時間は最大50年となっている。申請料は数千ドルから5万ドル近くと幅広い。
調査によると一部の親族ビザの申請時間は30~50年に膨れ上がっていることが分かった。技術移民の労働力が不可欠なオーストラリアにとって、貴重な人材を逃すことになると懸念する声も上がっている。
アデレード在住のエンジニア、ニティン・パーウォルさんは技術移民として20 年前に渡豪したが、両親のビザを申請してすでに5年以上が経過。友人や知人には移民先として、米国やカナダなどオーストラリア以外の国を検討するよう勧めているという。
統計によると、親族ビザの新規申請数は今年5月までの一年間で2万7,692件で、これにより7サブクラス全体における申請の未処理件数は13万8,508件となった。
ソース:abc.net.au-Skilled migrants telling peers to go to Canada, US over Australia due to 50-year parent visa processing delays