【NSW26日】 コストが膨れ上がっているシドニー・メトロ・ウエストについて、計画を破棄する可能性を排除せず、今後の展望も明確にしていないとして、NSW州のミンズ首相が厳しい批判にさらされていることが分かった。当初の計画では160億ドルだったコストが、現在250億ドルまで膨張している。
シドニー・メトロ・ウエストは、シドニーCBDから西部パラマタやウェストミードをつなぐ24キロメートルの鉄道だ。停車駅の一つであるザ・ベイズ(The Bays)には、すでにトンネル掘削機が設置されているが、ミンズ州首相は「工事を継続するかどうかの判断は、政府による計画案の見直しの結果をみて決める」と述べ、明確な方針を示していない。
ミンズ州首相は今年4月、シドニー・メトロ計画について、軌道修正のために大幅な見直しを行う方針を示した。シドニー・メトロ・シティ線とサウスウェスト線についても、当初の計画からコストが少なくとも90億ドル増加したことが分かっている。
野党は、シドニー・メトロ計画が破棄となる可能性が浮上していることについて、1995年から2011年の間に前労働党政権下で12件の主要な交通プロジェクトが見送られたことを挙げ、「歴史は繰り返す」と批判した。
さらに州最大野党の自由党のスピークマン党首は、人件費や建材費の増加でコストが大幅に増加することは、選挙前から分かり切っていたことだと批判。「ミンズ首相はそれにもかかわらず、メトロ・ウエストとメトロ・サウスウエストの建設を公約した」と述べた。
ソース:news.com.au-NSW Premier Chris Minns refuses to confirm future of Sydney Metro West