【ACT11日】 来月、豪準備銀行(RBA)の総裁を退任するフィリップ・ロウ総裁は、現職として最後となる会見に臨み、金利引き上げの波で人々にとっては困難な一年だったと振り返った上で、「最悪の時期は脱した」と述べ、インフレは落ち着いてきているとの見方を示した。
ロウ総裁は、向こう18か月間で低金利ローンから高金利ローンへ借り換えが必要となる人が数百万人に上るとみており、金利政策による影響は人それぞれで平等ではなかったと認める一方、インフレ率の上昇を抑えるために早急に金利を引き上げる必要があったと強調した。
さらに、インフレが完全に抑制されたと判断するには時期尚早とする一方、金利政策は「抑制的な領域」に達しており、今後は微調整を行うのみと説明した。
総裁としての最大の後悔についての質問には、新型コロナウイルスによるパンデミックがどのように経済へ影響するか、完全に理解する力がなかったことだと回答。RBAがパンデミック中に行った緊急の経済刺激策が過剰だったことが、現在直面しているインフレに貢献する結果になったとの見解を示した。
ソース:news.com.au-RBA governor Philip Lowe says ‘the worst is over’ for interest rate rises, as his term nears its end