【ACT28日】 首都特別地域(ACT)では28日から、コカインやヘロイン、MDMAなどの少量所持について処罰の対象から外し、代わりに罰金支払いや薬物カウンセリングを科す法案が施行となった。少量の所持を非刑罰化とするのはACTが初めて。ただ、非犯罪化しても深刻な身体的・精神的中毒性を持つ「ハードドラッグ」が違法であることに変わりはない。
2021年初めにACT議会に提出された同法案は、警察トップが法案を非難するなど物議をかもしてきた。ただ、ACT政府は当初から、低レベルの薬物使用者や依存症患者を支援サービスへ導くことが目的と説明。「法案は薬物使用への健康を基礎に置いたアプローチ」とし、発効に至った。
薬害の健康・社会・経済上の悪影響を減少する、ハーム・リダクションの提唱者であるクリス・ゴウ氏は、「社会が彼らを見放していないことを示し、代わりに理解や支援を提供するものだ」と述べた。
非犯罪化の対象となる薬物には、マジックマッシュルームやLSDのようなレクリエーション目的で使用されるものから、ヘロイン、コカイン、アイスのような「ハードドラッグ」が含まれる。許容範囲はアンフェタミン1.5グラム、コカイン1.5グラム、メチルアンフェタミン1.5グラム、ヘロイン1グラム、乾燥大麻50グラム、MDMA1.5グラムなどとなっている。
ソース:abc.net.au-The ACT has today decriminalised small amounts of some illicit drugs. But what does that mean?