【ACT10日】 豪政府統計局(ABS)は10日、11月の消費者物価指数(CPI)の上昇率が前年比4.3%だったと発表した。10月の4.9%からさらに低下し、22か月ぶりの低水準となった。エコノミストによる予想の4.4%をわずかに下回った。これにより、豪準備銀行(RBA)が2月の会合で追加利上げを行う可能性は低くなったとの見方が広がっている。
11月は食品、ノンアルコール飲料、燃料の価格上昇圧力が緩和された一方、家賃、電気代、保険料は反発した。変動の大きい食料品、燃料、休暇旅行などを除いたCPIも4.8%と、前月の5.1%から低下した。
RBAは経済を冷却し、物価上昇圧力を2~3%の目標領域に戻すため、物価上昇を抑える積極的な戦略を展開した。その結果、インフレ率は過去12か月で大きく低下し、ピーク時の7.8%から緩和した。
エコノミストは、国内経済が景気後退を招くことなく、インフレ率を新型コロナ大流行前の水準に戻る「ソフトランディング」に向かっていると自信を深めている。
RBAによる次回の会合は2月6日に予定されているが、利上げは見送られるとの見方が強まっている。アナリストによると、ABSが発表する月次のインフレ指標も利上げ決定に影響を与えるが、経済全体の物価上昇圧力を測定するのに適した指標として、RBAは1月31日までに発表される四半期インフレ指標を好ましい測定基準とみなしている。
ソース:news.com.au-Inflation eases in November to near two-year low