【ACT19日】 国際通貨基金(IMF)は連邦政府に対し、インフレを刺激しないよう金利をさらに引き上げ、支出を削減すべきだと、19日に発表されたオーストラリアの年次「経済健康診断(Economic Health Check)」の中で勧告したことが分かった。
IMFは、オーストラリアが景気後退を回避する可能性が高いとする一方、金融政策はインフレ率が2026年よりも早く目標値に戻るよう、さらに引き締めるべきとだとしている。また、豪政府準備銀行(RBA)が予想している2025年後半より、目標達成はやや遅れるとの見方を示した。
RBAは2022年5月以降、金利を12年ぶりの高水準となる4.35%まで引き上げた。IMFはその結果、実質賃金が低下し貯蓄が枯渇しており、主に住宅ローンを抱える低所得世帯が苦難に陥っていると指摘した。
さらに、RBAのミシェル・ブロック総裁が、オーストラリアのインフレ圧力は「国内産」であると警告したのと同様、IMFもまた、当面は金利を引き下げる余地はないとの見方を示し、年内に2回の利下げが行われるとの市場の期待を打ち砕いた。
IMFは、アルバニージ政権によるインフレ抑制策について一定の評価を示す一方、物価上昇と住宅ローン債務者の負担を増やさないためには、州と連邦の両政府による支出を削減する必要があるとの見解を示した。移民の急増についても、家賃の高騰の一因になっていると懸念を示した。
ソース:news.com.au-Interest rates should go higher still, International Monetary Fund warns