【ACT15日】 オーストラリアの1月の失業率は4.1%と、先月の3.9%から0.1%上昇したことが、オーストラリア政府統計局(ABS)の最新統計で明らかになった。2年ぶりとなる高い水準で、エコノミストは今年末にかけてさらに悪化する可能性があると警告している。
1月の失業者数は全国で60万600人となり、12月の57万8,300人から増加した。失業率が4%を超えるのは2022年1月以降で初めて。
ABSのジャービス労働統計部長は、1月の失業率が上昇したのは2022年1月と2023年1月に見られたように、現在は雇用されていないが将来的に復職すると回答した人の数が例年より多かったためと説明。「労働市場における季節的な変化を示している可能性がある」と述べた。
一方、オックスフォード・エコノミクス・オーストラリアのマクロ経済予測責任者のラングケーキ氏は、「1月の失業率が4.1%に達し、上昇サイクルが予定より早く進んでいるようだ」と述べ、12月に非常に弱かった雇用情勢が、予定通りに回復しなかったと指摘。今後数か月で状況はいくらか落ち着くと予想する一方、政策立案の立場からすると今回の統計を受けて、今後の見通しに懸念を抱くだろうと見解を述べた。
連邦政府のチャルマーズ財務相は、新型コロナ流行前の5年半の平均失業率は5.5%だったが、現在は4.1%だとし、主要先進国の中で最も速い雇用の伸びを示していると見解を述べた。
コムセックによると国内の求人数は記録的な水準を維持しており、2019年の月平均と比較すると3分の2以上多い広告が掲載された。
ソース:news.com.au-Australia’s unemployment rate rises by 0.1 per cent in January