【ACT17日】 NT準州ユララ(Yulara)でエアーズ・ロック・リゾートを運営する政府関係団体、「The Indigenous Land and Sea Corporation(ILSC)」は17日、同地での観光事業を手放す考えを明らかにした。先住民の土地権回復の動きの一環と説明しており、今後、地元の先住民コミュニティと協議に入る見通しだ。
エアーズ・ロック・リゾートは、ILSCが2010年に3億ドルで購入。ILSC傘下の先住民団体「ボヤージュ(Voyages)」が運営している。毎年、国内外からウルル・カタジュタ国立公園を訪れる25万人以上の観光客を迎えている。
ILSCのジョーン・モリソンCEOは声明の中で、「ユララの土地を地元のアナング・コミュニティに返還する法的義務を果たすとともに、エアーズロック・リゾートの長期的な事業存続を確保するため、先住民にとって正しい方向への前向きな一歩である」と述べた。
ILSCの広報担当者は、「土地売却のプロセスから誰が利益を得て、その利益がどこへ流れるべきかについて、地元先住民の希望を理解するため、継続的な協議を行う」と話した。
ボヤージュのマット・キャメロン・スミスCEOは、売却への査定が行われる中、運営チームにとっては「通常通り」リゾート運営が行われていると説明。同CEOによると、2024年以降の予約は伸びているといい、リゾートの好調な勢いを伸ばしていくことが楽しみと述べた。
同リゾートの年次報告書によると、22~23年度のホテル平均稼働率は69%と、新型コロナ流行の影響を受けた前年の34%から大きく回復した。
ソース:abc.net.au-Options considered for ‘alternative ownership’ of Ayers Rock Resort in Central Australia