一般

移民へのヘイトクライムが急増 TAS

【TAS9日】  TAS州で移民に対する差別やヘイトクライムが増加しているとして、移民コミュニティーなどから州政府に対し取締りの強化を求める声が上がっている。

ネパール出身のラジ・バッタライさんはオーストラリアへ移住して15年になるが、3年前にTAS州ホバート北部へ引っ越して以来、人種差別や暴力に頭を悩ませていると訴えている。バッタライさんが営む商店に強盗が入ったり、店に物が投げつけられたり、破壊行為などに見舞われたという。

また、バッタライさんがネパールで広く使用されているダカ・トピと呼ばれる帽子を被っていたところ、他人が突然帽子をつかみ取り地面に投げつけ、帽子に唾を吐きかけたこともあった。こうした差別や暴力の増加にネパール人コミュニティでは皆が恐怖を感じており、妻や子どもは公園に出かけることもままならないという。

オーストラリアの州・準州においては、人種差別は違法ではあるが犯罪ではなく、相手を訴えるには被害者自ら裁判を起こす必要がある。ある犯罪が人種差別的動機に基づくものであると判明し加害者に判決が下される際、その動機が過重要因として裁判官に考慮されることがあるが、TAS州立大学で警察学を専門とするアスキス教授によると、「ほとんどの場合ヘイトクライムの要素は考慮されず、実質的な犯罪のみが考慮される」という。また、WA州とNSW州では人種差別犯罪を取り締まる法律があるが、実際の起訴件数は「ほんの一握り」だという。

 

ソース:news.com.au-Tasmania’s migrant communities say racial abuse is on the rise in Hobart — and it’s time for change

 

この記事をシェアする

その他のオーストラリアニュース記事はこちら