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豪2月失業率3.7%に改善 利下げ観測は後退

【ACT21日】  オーストラリアの2月の失業率は3.7%と前月の4.1%から改善したことが豪政府統計局(ABS)による最新統計で明らかになった。エコノミストは豪準備銀行(RBA)による利下げの観測が遠のいたとの見方を示している。

ABSの統計によると、2月の新規雇用者は11万6,500人と4万人の予想を大幅に上回った。フルタイム雇用が7万8,200人、パートタイム雇用が3万8,300人それぞれ増加した。これにより失業率もまた予想された4%を下回る結果となった。

失業率の低下は労働参加率(生産年齢人口のうち仕事に就いているまたは仕事を探している人口の割合)の上昇によるもので、季節調整値で66.7%とほぼ過去最高の水準となった。2月は多くの人がクリスマス休暇から仕事に戻り、新しい仕事を始め、労働時間を増やし、労働時間は5,300万時間増加の19億時間となった。

オックスフォード・エコノミクスの主席エコノミスト、ウディ氏は、雇用の回復は利上げが賃金上昇やインフレを鎮めるほど経済の重しになっているという見解に明らかに疑問を呈するものだと述べた。

NAB銀行の市場経済担当責任者のストリックランド氏は、「統計は、主要な労働指標が示すほど労働市場は冷え込んでいないという我々の見解を裏付けるものだ」と述べ、目先の利下げ観測は後退し、近い将来の利下げ観測についてはインフレ関連のデータ次第との見方を示した。

RBAのブロック総裁は今週初め、利率を4.35%に据え置くことを決めた後、「雇用市場の動向を注視していくが、利下げを行うのに特定の失業率を目標とはしていない」と話していた。

 

ソース:news.com.au-Rate cut hopes dashed as unemployment dives to 3.7pc

 

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