【VIC8日】 VIC州地方消防局(CFA)には、普段の仕事の有給休暇を使って消火ボランティアに徹する隊員も多い。地域の奉仕活動として有給休暇を設けるよう求める声が上がっている。
VIC州西部のシャラムさんは10年以上ボランティア消防隊員を行ってきた。今年2月、ベインディーン地方で2万2,000ヘクタール以上が焼失した山火事の際、自らの有給休暇を4日使った。無給の緊急サービス休暇を使うこともできたが、収入がなくなるため有給休暇を使った。
ピーター・グレイマンズさんも同様に4日休んでボランティア消火活動をしたが、雇用主はこの間支払いを続けてくれた。消火活動中、木曜から日曜まで1日4時間の睡眠を続け、疲れ切った状態で月曜に出勤した。グレイマンズさんは、「CFAに所属するボランティアは4年連続で減っている。政府からの財政支援があればより多くの人がボランティアをするだろう」と話した。
フェアワーク・オンブズマンのガイドラインには、「従業員は緊急活動でボランティアする際に無給の地域サービス休暇が取得できる」とある。移動や休息時間を含み、日数の上限はない。ボランティア消防隊員として欠勤する従業員への賃金には、給与税は発生しない。
2019/2020年の山火事を受けて、連邦政府はボランティア消防隊員に1日最大300ドル支払うと申し出た。
CFAのボランティア間で有給の地域サービス休暇はよく話題に上るが、VIC州ボランティア消防隊(VFBV)に関する王立委員会の報告によると、同機関も所属するボランティア5万人以上も、ボランティア精神が損なわれるとして有給の地域サービス休暇を支持しなかった。
VFBVのアダム・バーネットCEOは、「有給の地域サービス休暇の有無よりも、消防車や防護服などの資金不足はボランティアを集めにくい」「将来的に山火事や洪水などより頻繁に発生し、強さも増していく。より多くのボランティアが必要になる」と話した。
ソース:abc.net.au – CFA volunteers call for paid community leave to recognise contribution, boost numbers