【ACT9日】 米英豪の安全保障枠組み「AUKUS(オーカス)」は8日、日本と先端防衛技術分野で連携を検討していると発表した。プロジェクトベースで、日本がオーカスに加わる可能性は現在のところないようだ。
マールズ防衛相は、オーカスの両軸の2つ目「ピラー2」で日本との連携を検討していると明らかにした。ピラー2は地域内の安全保障に焦点を充て、技術の共有や共同で軍事力を開発する。2021年に発表されたピラー1は、オーストラリアが費用3,680憶ドルで原子力潜水艦を購入する。
コンロイ防衛産業相は「日本との技術開発連携は道理にかなう。日本は信頼感が強く、先端軍事力の開発でも第一線だ」とABCラジオで述べた。
アルバニージー首相は「オーカスの加盟国を拡大するわけでなく、プロジェクト単位で日本が連携できる」と話した。
これに対して中国外交部は8日、「オーカスの日本関与はアジア太平洋地域での軍拡競争を推し進め、地域の平和と安定に損害をもたらす」「排他的にまとまって対立を煽り立てる関連諸国に反対する」「日本は歴史から学び、軍事・安全問題について慎重に対応するべき」と警告した。
一方、前駐オーストラリア大使の山上信吾氏は、4か国戦略枠組み「Quad(クアッド)」を弱めたとしてアルバニージー首相を批判した。クアッドは中国の脅威に対抗するために、オーストラリア、日本、米国、インドの4か国で設立された。
ジ・オーストラリアン紙で山上氏は、「アルバニージー首相からもウォング外務相からも“クアッド”の言葉をほとんど聞かない」「具体的な進展もなく、日本の外務省のホームページのブリーフィングも2023年9月から更新されていない。中国政府は喜ぶだろう」「豪中関係の改善は良いことだが、太平洋地域での軍事・防衛増強に関し、オーストラリアを含むクアッド加盟国は引き続き中国に圧力をかけていく必要がある」とコメントした。
ソース:news.com.au – Japan could ‘collaborate’ with AUKUS partners, leaving China ‘gravely concerned’