【NSW3日】 NSW州ワイズマンズ・フェリー(Wisemans Ferry)で開催予定だった音楽フェス「リターン・トゥ・リオ(Return to Rio)」の主催者が3日、今年の開催を断念すると発表した。中止の理由について、警察や保健当局へのコンプライアンス費用が急増したためと説明している。
主催者はソーシャルメディアを使った投稿で、「リターン・トゥ・リオは安全なフェスとして素晴らしい実績があり、10年以上大きな事故もなく成功裏に運営されてきた」とする一方、NSW州警察と保健省が規制遵守のために追加費用を課したと説明し、「チケットの価格を上げずにイベントを開催することはもはや不可能だ」と述べた。
昨年は、警察と保健省へのコンプライアンス費用が529%増加。主催者によると、これにより30万ドル以上の追加費用となり、「家族敬遠の零細企業にとって赤字を出さないことは不可能に近い」、「追加コストを補うにはチケット1枚につき少なくとも100ドルを追加しなければならない」と説明。「多くの人々が経済的に困窮している今、このような途方もなく高い料金をお客さんに転嫁することはできない」と見解を示した。
NSW州政府は昨年、ミュージック・フェスティバル法の見直しを委託。見直しの方向性はまだ示されておらず、法改正には時間がかかる見通しだ。州内のイベント主催者は他州に比べて高いコストと厳格な規制による負担を強いられているとの批判もあるようだ。
ソース:news.com.au-NSW music festival canned after a huge increase in costs