【ACT14日】 連邦のチャルマーズ財務相は14日夜、2024/25年度予算案を発表した。来年の連邦選挙を前に政策金利の引き下げを目指し、生活コスト支援に焦点を充てる内容となった。
高いコモディティ価格と低い失業率の恩恵を受け、過去20年近くで初の2年連続財政黒字となった。一方で今後の経済見通しは厳しく、財政黒字は今回が最後。来年は失業率が上昇し、実質賃金も2026/27年度まで1パーセント以上伸びないとみられる。
生活コスト支援として7月から、納税者全員が所得税減税の恩恵を受ける。
さらに、光熱費支援として世帯当たり300ドル、およそ100万の小規模事業も325ドルが使用料から直接引かれる。支援額は前年より低いものの、来年度は全世帯が対象になる。
また、高騰する住居費の支援として、連邦政府による家賃補助を満額受け取っているおよそ100万人近くの受給額が10パーセント増える。
政府はこれらの政策によりインフレを0.5パーセント引き下げ、クリスマスまでに3パーセント未満に下げることで政策金利の引き下げを狙う。
医薬品給付制度(PBS)対象の医薬品価格は、向こう2年間31ドル60セントで固定される。年金受給者などは、向こう5年間の薬代が7ドル70セントを超えない。
労働党政府が最重要とするのは「未来のオーストラリア製」。向こう10年で227憶ドルを投じ、ネットゼロ経済への投資を促す。
昨年12月の中間予算案と比べ、来年度の支出は117憶ドル増えた。依然として、負債の金利支払いが年間支出の中で最も急速に伸びており、年9.9パーセント増加する。2番目は身体障害者保険制度(NDIS)で、年9.2パーセントの割合で支払いが増す。
ソース:abc.net.au – Energy bill relief, rent assistance and cheaper medicines feature in budget aimed at cutting living costs