【ACT21日】 オーストラリア外務・貿易省(DFAT)は21日、サウジアラビア西部の聖地メッカを訪れる大巡礼ハッジ(Hajj)の参加者約1,000人が酷暑のため死亡し、この中にオーストラリア人が含まれていると発表した。現地の気温は50度まで上昇している。
毎年、ハッジでは数百人規模で死者が出ている。DFATはオーストラリア人一名の死亡を確認しており、領事的支援を行っていることを認めた。ABC放送の番組で取材に応じたイスラム教聖職者のヤイハ・イブラヒム氏によると、死亡した巡礼者はシドニー在住の高齢者だったもよう。同氏は、「高齢の巡礼者が神を求めながら最期の時を迎えた」、「ハッジの最盛期に熱波が来たのは残念だった」と話した。
ハッジはイスラム暦の最終月であるドゥ・アル・ヒッジャの第2週に行われる。今年は6月14日から19日にかけて行われ、世界中から約180万人のイスラム教徒が集まると予想されていた。巡礼ではアラファト山で一日祈りを捧げたり、巡礼者がミナの街の3つの壁に小石を投げつける悪魔の石打ちの儀式など、複数の儀式が行われる。
AFP通信はエジプトやヨルダン、インドネシアなど10か国からデータを集めた結果、登録者と未登録者の巡礼者の合わせて1,081人が死亡したと報道している。登録を行った巡礼者は冷房の効いたスペースを使用できることになっているが、今年はさらに多くの死者が出ているようだ。
ソース:news.com.au-Australian dies while undertaking Hajj pilgrimage in Saudi Arabia, DFAT confirms