【ACT31日】 オーストラリアで2022年から2023年の一年間で淋病感染者数が20%近く増加したことがオーストラレシア王立病理学会(RCPA)のデータで明らかになった。梅毒への感染も過去10年間で3倍と増加傾向にあり、性感染症(STI)への感染に注意するよう呼びかけている。
RCPAの広報担当者でサザンIML病理センターでメディカルディレクターを務めるケイトリン・キーリー准教授は、STIが増加する一方でSTIの検査率は増加していないと指摘し、「淋病や梅毒、HIVなどのSTIの増加は、早急な対応が求められる公衆衛生上の問題だ」と述べた。
キーリー准教授はSTIの早期発見、適切な治療の開始、感染拡大の防止のためには定期的な検査が極めて重要だとして、検査レベルが低いと感染症が診察も治療もされないまま放置され、合併症や感染につながる可能性が高いと懸念を示した。また、高齢者は性習慣の変化に積極的でないとして、特に検査を受けるよう呼びかけた。
RCPAによると、先住民アボリジニやトレス海峡諸島民はそれ以外のオーストラリア国民に比べてSTIへの感染率がかなり高く、淋病と梅毒の有病率はともに5倍以上となっている。
ソース:news.com.au-‘Pressing public health issue’: Doctor’s warning amid STI case surge in Australia