【ACT24 日】 家庭内・家族内・性的暴力(DFSV)被害を削減するために設置された6人の専門家からなる独立委員会が、連邦政府に対し5つの提言を行った。DFSVを単なる「危機」ではなく「国家的非常事態」として考えるよう要望した。
家庭内暴力に起因する死亡者数は過去2年間で急増しており、2022年は35人、23年は58人の女性が死亡した。今年は8月15日までの統計で女性54人、子ども10人となっている。
2024年にアルバニージ首相は女性や子どもが殺害される事件の急増を「危機」と位置付けたが、独立委員会が発表した報告はDV問題は「非常事態」であり、特にアボリジニとトレス海峡諸島民で「語られていない」数の犠牲者を重くとらえていると指摘。連邦政府に対し、気候変動や国家保障と同レベルの緊急性を持つ課題であると認識するよう求めた。
さらに報告書は、DFSVサービスの慢性的な資金不足を指摘。「危機的な人員不足」に陥っており、被害者が支援を受けられない状況だと批判した。
報告を受け連邦政府のギャラガー女性大臣は、暴力の防止は複雑な問題とした上で、報告書は今後、女性と子どもに対する暴力を一世代で根絶するための国家計画を構築するのに役立つとの考えを示した。
ソース:news.com.au-Rapid Review report: Experts call for domestic violence to be recognised as a national emergency