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極右派米国人インフルエンサーのビザを却下

【ACT27日】   バーク移民相は、米国の極右派インフルエンサーのオーストラリア入国ビザをキャンセルした。キャンディス・オーウェンズ氏は来月、国内で5つのライブ講演ツアーを行う予定だった。

極右保守派のオーウェンズ氏はポッドキャスト、インタビューやソーシャルメディアを通し、「ケネディ米大統領の暗殺にイスラエルが関与した」など、反ユダヤ主義の陰謀説を展開させている。さらに、ユダヤ教を「悪魔を信じる小児愛の宗教」と呼んだ。

オーウェンズ氏のフォロワー数はツイッターが580万人、インスタグラムでもおよそ500万人。来月17日からメルボルンでライブ講演ツアーを開始する予定だった。チケットは95ドル、さらに同氏とのVIPディナーは最高1,500ドルとされた。

バーク移民相は「ホロコーストの影響を軽視したコメント、イスラム教徒が奴隷制を始めたとの主張など、オーウェンズ氏はあらゆる面で不和を煽り立てる能力を持つ」と述べた。同相は数週間にわたってオーウェンズ氏のオーストラリア訪問を懸念し、8月には「チケットの返金ポリシーがあるといいのだが」「ビザの申請はないが、あれば私に直接来るだろう」「反ユダヤ主義やイスラム嫌悪に私が反対しているのは、常に公の事実だ」「不和を煽り立てる誰のビザも、拒否する法的権限が私にある」と話していた。

国内のユダヤ民族団体はバーク移民相に対し、移民法の人格検査にそぐわないとしてオーウェンズ氏のビザをキャンセルするよう要請してきた。

野党保守連合のテーハン影の移民相も、「ヘイトメッセージを拡散し、社会的一体性を攻撃する人物の居場所は国内にない」と話し、オーウェンズ氏のビザキャンセルを支持した。

国内の名誉棄損委員会(ADC)は27日夕方、オーウェンズ氏のビザキャンセルを歓迎した。

昨年10月のイスラム組織ハマスによるイスラエル攻撃開始以降、国内で反ユダヤ主義が認められている。最近ではシドニーのユダヤ系パン屋の窓に、ナチ強制収容所を意味する赤い逆三角形が描かれる事件が発生した。ハマスもユダヤ人を標的にこの逆三角形を使っている。

ソース:news.com.au- Tony Burke blocks visa for far right US influencer Candace Owens

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