【ACT14日】 オーストラリアの失業率は3か月連続で4.1%を維持した。10月の就業者数は前月比で約1万5,900人増となり、エコノミストの予想を下回った。アナリストは労働市場は鎮静化してきている可能性があるとする一方、政策金利に影響を与えることはないとの見方を示している。
豪統計局が発表した季節調整済みの月間労働力人口統計によると、10月の新規雇用者数の予想は2万5,000人だったが、前月比でフルタイム雇用は9,700人増、パートタイム雇用は6,200人増だった。労働参加率は0.1%減の67.1%、不完全雇用もまた6.2%に減少した。
証券会社大手IGマーケッツのアナリストのシカモア氏は、「オーストラリアの非常に回復力のある労働市場」は、「若干の冷え込みの兆候」があると指摘。ただ、これが政策金利に影響を与えることはないとの見方を示した。
シカモア氏はまた、労働市場の鎮静化によってオーストラリア準備銀行(RBA)が12月までに失業率を4.3%まで押し上げるとは考えにくいが、RBAがインフレに重点を置いて金利を抑制的な領域で維持しておく余地を与えていると述べた。
一方、豪政府統計局(ABS)のジャービス労働統計部長は、10月の人口増加率が雇用と失業率のわずかな上昇を上回ったため、就業率は67.1%とわずかに低下したと説明し、人口に対する雇用比率は64.4%と歴史的な高水準を維持したと述べた。
RBAは、「オーストラリアの労働市場は今後数か月の間に緩和すると予想され、賃金上昇と家計に下押し圧力がかかる可能性がある」と警告している。
ソース:news.com.au-Unemployment rate remains steady at 4.1 per cent for three months in a row