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銀行大手HSBC 詐欺から顧客を守らず

【ACT16日】   オーストラリア証券投資委員会(ASIC)は、金融詐欺から顧客を守る努力を怠ったとして、銀行大手HSBCオーストラリアを提訴した。

HSBCは過去5年で顧客950人を詐欺から守る努力を怠り、総被害額は2,300万ドルに上ったとされる。中には9万ドル以上失った人もいる。

ASICは声明で、「HSBCは2020年1月以降、詐欺による不正取引に対応する十分なシステムや措置を行わなかった疑いがある」「不正と考えられる取引の監視など顧客を守る対応策は複数あったものの、実行に必要な措置をとらなかった」と発表した。

ASICはまた、HSBCの対応が非常に遅く、顧客が口座を使用できなかったと明らかにした。規定上、詐欺の通報から21日以内に顧客に報告する義務があるところ、捜査終了まで平均145日かかっている。さらに、顧客が銀行口座に完全にアクセスできるようになるまで平均95日かかっていた。中には、自らの口座アクセスに542日待った人もいた。

ASICは今年先立って、「HSBCオーストラリア支部の顧客は、第三者がオンライン口座やモバイル口座にアクセスできるリスクがある」と指摘した。詐欺師はソフトウェアを使って自らの電話番号をごまかし、HSBCを装って「不正な取引があった」とメッセージを顧客に送った。詐欺チームにつながる電話番号にかけさせ、本物のHSBCと同じ保留メッセージを流して被害者を騙した。

ASICのサラ・コート副委員長は「詐欺グループは、被害者を搾取する新しい方法を常に探している。被害者は生涯の蓄えを瞬時に失う」「すべての銀行が、詐欺との戦いに全力を注がなければならない。顧客保護の義務を怠る銀行には、提訴も容赦しない」と話した。

ソース:news.com.au – ASIC sues banking giant for failing to protect customers from scams

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