【VIC17日】　　　VIC州政府は、宗教に関わる建物の外での抗議活動を禁止する。さらに、マスクやバラクラバなどで顔を隠したデモ参加も禁止する考えだ。同州で、反ユダヤ主義者による暴力行為が増えている。

VIC州政府は17日、宗教関連の建物外での抗議活動を禁止する法案を議会導入すると発表した。妊娠中絶診療所の外で抗議活動を禁止する法律と同様になる。

さらに、マスクやバラクラバなどで顔を隠して抗議デモに参加、公共の場でテロ組織の旗やシンボルの提示、接着剤やロープ、鎖、錠前の使用も禁止する。刺激を煽る目的でテロ組織の旗などの提示は、連邦法ですでに禁止されているが、VIC州は目的を問わず完全に禁止する。同州ですでにナチスのシンボルも禁止されている。

アラン州首相は「身元を隠ぺいし、催涙スプレーなどから身を守るためにマスクをするとわかっている」「マスクは法に背く許可証ではない。VIC州に人種差別者が隠れる場所はない」と語った。

今月初め、メルボルン南東部のユダヤ教礼拝所に発火物が投げ込まれた。アラン州首相は「先週現場を訪れた。焼け焦げた礼拝所の光景や臭いを一生忘れない」と話した。

国内のユダヤ人協会（AJA）のロバート・グレゴリー最高責任者は「礼拝所を狙ったテロ行為が起こらなければ、州政府は動かなかった」「礼拝所は反ユダヤ主義者の標的になっている。法案は、国内のユダヤ人を守るだろう」と話した。

ソース：news.com.au -‘Not a free pass to break the law’: Victorian Premier Jacinta Allen defends proposed crackdown on protest items, mask ban