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ブルーリ潰瘍 NSW人気リゾート地で感染確認

【NSW18日】   NSW州の人気観光地であるベイトマンズ・ベイでブルーリ潰瘍が報告され、ポッサムからの感染が疑われている。

皮膚や軟部組織を損傷するブルーリ潰瘍の症例2件が報告されたことで、「Neglected Tropical Disease」誌の研究者たちは注意喚起を行っている。報告された症例によると、94歳の男性は感染して指が腫れ上がっており、71歳の男性は右腕に潰瘍ができ、4×4の大きさに拡大したという。両患者のサンプル組織を検査したところブルーリ潰瘍病だと判明し、感染源はポッサムの排泄物で、周辺の低木地帯に生息する蚊からヒトへ感染したと考えられている。

リングテイル・ポッサムもブラッシュテイル・ポッサムも自然感染に弱い動物で、皮膚潰瘍を引き起こし、糞便中に高濃度のブルーリ潰瘍を排泄するという。ベイトマンズ・ベイでは陽性のポッサムの排泄物サンプルが検出されており、同地域に生息するポッサムが感染源の可能性が高いと述べた。

ブルーリ潰瘍は中央アフリカ、西アフリカ、日本で確認されており、国内ではベイトマンズ・ベイで発見される以前にNSW州のイーデンとVIC州で発見されている。同感染症の感染源と感染様式は謎のままであったが、VIC州で報告された症例ケースから、人獣共通感染症であり、ポッサムが主要な感染源で、蚊がヒトへの重要な媒介体であることが証明されている。ヒトからヒトへの感染はないと考えられている。研究者らは「人獣共通感染症であること、蚊が媒介体であることが、他の流行地域にも該当するかどうかは確定できていない」とした。

VIC州保健省では、2017年から毎年300件近い感染ケースの報告を受けており、ベイトマンズ・ベイの症例から、VIC州と同様にNSW州でも感染が拡大する可能性があるとして、研究者らは警告している。

 

ソース:news.com.au – Grim health warning after flesh-eating disease found in NSW beach town suspected to be spread by possums

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