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製薬大手ジョンソン・エンド・ジョンソン 効果のない風邪薬を長年販売

【QLD20日】   米製薬大手のジョンソン・エンド・ジョンソンが、効果のない風邪薬を故意に販売していたとして、国内で集団訴訟にかけられた。

ブリスベンに基盤を置く法律会社JGAサドラーによると、ジョンソン・エンド・ジョンソンは長年にわたり、鼻詰まり用としてフェニレフリンを含む風邪薬をオーストラリア国内で販売してきた。対象商品は「Codral Cold and Flu」、「 Sudafed PE」「 Benadryl」など。

数十年にわたる研究から、フェニレフリンは経口投与で鼻詰まりに効果がないとわかっている。JGAサドラーは、ジョンソン・エンド・ジョンソンが古い研究結果を使い、パッケージに記載された効果のない商品を国内で販売したと主張する。レベッカ・ジャンコースカス責任者は「消費者は記載内容を信じて薬を買った。鼻詰まりに効果がなければ購入しなかっただろう」「人々の健康よりも利益を優先した」と話した。

2006年、鼻詰まり薬の偽エフェドリンが非合法ドラッグの製造に使われるとの懸念から、店舗のカウンター後ろに移動させられた。この後、代替薬品としてフェニレフリンが売り込まれた。

ブリスベンの耳鼻喉頭専門医のジョー・リン・マッケンジー医師も「効果がないと知りながら医薬品を売るとは、非常に非道徳的だ」「欺かれたと感じる患者は、効果が証明される治療にも疑問を持ち始める可能性がある」と話した。

紛争・訴訟ファイナンス企業のオムニ・ブリッジウェイも本訴訟を支持している。2005年以降に対象商品を購入した誰もが、ウェブサイト(https://coldandfluclassaction.com.au/)を通して集団訴訟に参加できる。

ソース:news.com.au – Pharmaceutical giant Johnson & Johnson sued over claims it sold Aussies dud cold and flu medications

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