【NSW4日】 シドニー空港近くの人気ビーチが2年間閉鎖される原因となった危険性について周辺住民に対して警告されていないことが明らかになった。
オーストラリアで最も忙しい空港の一つ、シドニー空港に隣接するボタニー・ベイのタワー・ビーチは、致命的な危険性のために2年間閉鎖されている。ボタニー湾地下にあるボタニー帯水層の南端が、ペルフルオロアルキル化合物およびポリフルオロアルキル化合物(PFAS)として知られる発ガン性の化学物質で汚染されているためである。ビーチに設置された「遊泳・釣り禁止」の標識は見つけにくい場所に設置されており、ビーチが閉鎖されている本当の理由を人々に警鐘していないという。
同ビーチは、家族連れ、海水浴者、馬の調教師、釣り人、飛行機マニアたちが、地下水を汚染する致命的な物質に気づかず、定期的にこのエリアを利用している。住民のデーリー氏は、2023年に設置された看板を見てから、ビーチ閉鎖の理由を知るまでに数ヶ月かかったとし、当局がビーチ閉鎖に関して透明性を欠いていると憤りを表している。
同氏は、シドニー空港職員から「この標識は、ボタニー・ベイ地区を含む州全域でのPFAS使用に関するNSW州環境保護局(EPA)の進行中の調査を考慮した予防措置で、シドニー空港の土地に設置されているもの」だと説明を受けたとし、この土地は空港が連邦政府から賃借しているもので、州政府は住民に警告や看板を設置するなどの措置をとっていないということだという。
同州EPAのウェブサイトによると、ボタニー工業団地とシドニー空港で過去に使用された消火用発泡剤に起因するPFAS汚染を調査しており、エアサービス・オーストラリアが採取した空港地区内の地表水と地下水、魚と堆積物のサンプリングからPFASが検出されたことを確認している。エアサービス・オーストラリアは、国内各地の空港で消防サービスを提供する政府機関であり、問題解決への圧力に直面している。同広報担当者は、現在詳細な現地調査を行なっており、2025年に完了する予定だと述べた。
ソース:news.com.au -Signs fail to warn residents about PFAS contamination at a popular Sydney beach