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気候変動 犯罪率にも影響

【ACT5日】   気候変動と犯罪に関する研究から、気温が上昇すると犯罪も増えるとわかった。今世紀末までに国内で気象関連の犯罪164万件が発生すると予想される。

研究「オーストラリアの犯罪、天気、気候変動」から、国内で異常気象により犯罪が年7万2,000件増えると見積もられた。排ガス量が予想通り今後増え続ければ、21世紀中に犯罪が164万件増える計算になる。

気温が30度を超える日数と高い犯罪率に関連性がみられた。気温が上昇すると生理反応で攻撃的になり、犯罪につながるという。また、社会経済的に低いコミュニティで特に偏って影響が出るとされる。10年以上にわたって171か国で行われた研究でも、気温上昇と殺人率に関連がみられた。

研究を主導したセファ・アワウォリ・チャーチル教授は「気候変動は環境だけでなく、社会的安定や個人の行動にも影響を及ぼす」と話した。同教授らは、国内で気温が高い日が増えるにつれて、警察官を年8,000人増やす必要があると指摘する。

オーストラリアは今年、史上最も暑い夏の一つとされ、東西で森林火災が発生している。連邦科学産業研究機構(CSIRO)、気象局(BOM)ともに、向こう数十年で高温の日はさらに気温が上昇し、頻度も増えると警告する。

連邦政府は、2030年に大気汚染を2005年比43パーセント減らすと決定した。その一方で、2023~2024年に新たに7つの炭鉱プロジェクトを承認して批判を受けている。

石炭・石油・ガスの化石燃料は気候変動の最大要因で、世界の温室効果ガス排出量の75パーセント以上、すべての二酸化炭素排出量の90パーセント近くを占める。オーストラリアは現在、電力の4割を太陽光・風力・水力発電で賄っており、過去10年で飛躍的に前進した。

ソース:news.com.au – Crime-ate change: Shock link between rising temperatures and rising crime rates

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