【ACT31日】 今年5月までに行われる連邦総選挙を前に、AI生成によるディープフェイク(詐欺などを目的に悪意を持って本物のように合成された偽画像、偽音声、偽映像など)から有権者を守るための「ガードレール」を設ける必要があると、グリーンズ(緑の党)のシューブリッジ上院議員が訴えている。
昨年10月、AIの活用を調査する上院委員会の中間報告で、ウォーターマーク(画像や動画、文書などのデジタルコンテンツに対し、著作権情報や所有者情報を示すために埋め込まれる図案や文字)や認証を義務付けることが推奨され、選挙前に実施すべきとされていた。
シューブリッジ上院議員は、「連邦政府は1年以上前からこのリスクについて通告されていたにもかかわらず、防止のための取り組みをほとんど行ってこなかった」と指摘。また、「明確な法律がなければ、政治家がわいろを受け取ったとか、外国政府と関わりがあるといったことが誤って『証明』されてしまう」と述べた。
オーストラリア選挙管理委員会のジェフ・ポープ委員長代理は31日、有権者に対し「目にしたり、耳にしたり、文字で読んだりするものに健全な懐疑心を持つべきだ」と呼びかけた。また、同委員会は「Stop and Consider(立ち止まって考える)」という広告キャンペーンをデジタルプラットフォームやソーシャルメディアで展開していく方針だ。
ソース:news.com.au-Australian Election 2025: Greens senator David Shoebridge urges action over AI deepfakes