【NSW13日】 シドニーの人気観光名所、シドニー・フィッシュ・マーケット(SFM)の23/24年度の損失が800万ドルに達する見通しで、すでに破産の専門家と接触しているとみられることが分かった。同マーケットは現在のピアモントからブラックワトル湾向こうの施設に移転準備を進めている。
SFMは、商業漁業者を代表するキャッチャーズトラストと、市場での販売者を代表するシドニー魚市場テナント・マーチャントによって共同保有されている民間企業だ。同社は22/23年に630万ドルの損失を計上しており、監査人はSFMが新しい施設で掃除や運営のコストを支払うことが出来ない可能性があると懸念を示している。
一方、SFMはシドニー・モーニング・ヘラルドで発表した声明の中で、「破産した状態で取り引きをしているわけではない」と否定した上で、事業は依然として成立していると強調。また、「一世代に一度の移転」にともない、財務のまとめに時間がかかっているが、今四半期には報告する予定だと説明した。また、新しい魚市場へのスムーズな移行が最優先との態度を示した。
NewsWireが破綻についてキャッチャーズトラストに問い合わせを行ったところ、同トラストの広報担当者は、「現時点でディレクターはこの件について関与するつもりはない」と回答した。
また、市場に入居する小売業者は新しい魚市場に対し懸念を示していると伝えられている。建物は今年後半にも完成予定だが、運営に追加コストがかかることや、複数の階を有する市場を運営するための電力が不足し、商品の冷蔵が難しいと警告している。
ソース:news.com.au-Sydney Fish Market reportedly confronting $8m loss, insolvency