【NSW20日】 大手銀行ウエストパック銀行は、顧客ソリューション部門の従業員約190人の役職をフィリピンに移動すると発表した。労働組合は海外移転により顧客データが危険にさらされる可能性があると非難している。
ウエストパック銀行はSA州とNSW州からの役職の移動を計画している。同銀行は先に130人の役職をフィリピンとインドに移動しており、このうち62人はリスク部門からの移動となっている。
金融業界組合(FSU)のアングリサノ全国書記長は、ウエストパック銀行の決定を非難。「ウエストパック銀行は前会計年度に70億ドルの利益を計上し、CEOは“成長と成功”の準備が出来ていると述べたが、これが同銀行の従業員にとっての“成長と成功”の姿なのか」と述べた。
アングリサノ書記長はまた、「高度なスキルを持った従業員たちが、複雑な商業取り引きや秘密情報を管理する仕事だ」と述べ、組合員からは海外移転により自分たちが仕事を失うだけでなく、顧客データーが危険にさらされる可能性も指摘していると述べた。
ウエストパックの広報担当者は声明を発表し、同社は現在、国内で3万人以上を雇用しているとした上で、「時折、業務方法を変更したり、それにより一部の職務や責任に影響を及ぼすことはあるが、その場合にはキャリアの移行に関して個別のサポートや支援を提供する」と述べた。
ソース:news.com.au-Westpac set to move 190 Aussie jobs overseas