【ACT7日】 7日、オーストラリア・ドルは米ドルに対し、パンデミック以降初めて60セントを切った。1日の下落幅としては過去17年で最大だ。
7日午前10時半(豪東部標準時)、オーストラリア・ドルは米ドルに対し59.85セントで取引されたが、午前8時過ぎには59.33セントまで下落した。最後に60セントを割ったのは2020年の数日のみ。
先週の米国による関税発表時、オーストラリア・ドルは持ちこたえたが、最大の貿易相手国である中国が米国に報復関税を課すと発表後、4日から大幅に下がり始めた。ANZ銀行は、単日としては2008年の世界金融危機(GFC)以来最大の下がり幅と分析した。
オーストラリア・ドルの値下がりは、海外渡航を含み海外で購買力が下がることを意味する。逆に、国内の輸出企業にとって需要が増えるチャンスでもある。ドル安は対米ドルに限定されず、ユーロや円、ポンドなど他のG10通貨に対しても同様な傾向が言える。
オーストラリア・ドルは米ドルに対し下落を続け、過去数か月1ドル=63~64米セントで取引きされてきた。2000年半ばから2003年初頭は一定して60セントを切っており、一時は50セントを切った。
トランプ米大統領による関税発表を受けて、世界的に景気後退に入るのではとの恐れから、投資家らも売りに動いている。
ソース:abc.net.au- Australian dollar plunges below 60 US cents for the first time since COVID