【ACT15日】 「飛行機事故は調査があるのに、交通事故死はないのか?」オーストララシアン交通安全学会 (ACRS)は連邦政府に対し、独立した交通事故調査機関の設立を求めている。
ACRSによると、2024年に国内で交通事故により死亡した数は1,300人。この数は、連邦政府によって交通事故死を半減させるという10ヵ年計画が導入された2021年より18.5%高くなっており、航空、鉄道、海運を合わせた事故死者数の10倍に相当する。しかし、オーストラリアには交通事故死の原因を調査する国家機関はない。
ACRSのCEOであるイングリッド・ジョンソン博士は、航空、鉄道、海運の重大事故は連邦政府による即時調査があるのに、自動車による致命的な交通事故は重きを置かれないことに疑問を抱いている。同博士は「交通安全の専門家らは、スピード違反、飲酒運転、運転手の疲労といった事故の原因に取り組んでいるが、徹底的な事故調査がなければインフラの故障や車両の欠陥といった重要な要素を見逃してしまう可能性がある」と述べた。
またACRSは、この機関は地元警察や各州の関係当局に取って代わるものではなく、それらの部門を補完するためのものだとし「システミック・リスクをよりよく理解することで事故を防ぐことは、人命を救うだけでなく、コスト回避にもつながる。つまり、救急対応の回数が減る、病院のベッド数が減る、精神的にも経済的にも打撃を受ける家族が減る。全国的な事故調査機関への投資は、オーストラリアにとって未来への賢い投資となる」と語った。
ソース:news.com.au – We investigate plane crashes – why not road deaths?