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カナダで「ベジマイト」が販売不許可に 豪首相は猛反対

【ACT15日】   カナダ食品検査庁(CFIA)が今年1月、ベジマイトはカナダ保健省の規定に適合していないとして販売不許可になったのを受けて、アルバニージー連邦首相も苦言を呈した。

 

オーストラリアとカナダの二重国籍者であるレイトン・ウォルターズさんは、トロントでオーストラリア風のカフェを経営しており、長年に渡り外国人や好奇心旺盛な地元の人たちにベジマイトを輸入・販売してきたが、今回販売停止命令を受けた。受賞歴のあるこのカフェは、ウォルターズさんが2019年に移住して以来、ベジマイトを中心にしたメニューを提供しており「自分もベジマイト・キッズとして2日おきに朝食にベジマイトを食べて育った。ベジマイトはオーストラリアを代表する商品。何千人、何万人ものオーストラリア人、カナダ人、旅行者たちにベジマイトを提供することを誇りに思っている。オーストラリアに移住したカナダ人がプーティンを出すカフェでカナダ産のメープルシロップを販売するのと同じ」と語った。

 

CFIAのスポークスマンは声明の中で「販売されているベジマイトには、食品医薬品規制で許可されていないビタミンが添加されており、カナダ国内での販売は許可されていないもの。このカフェにはコンプライアンス違反であることを通達してあり、自主的にこの商品をメニューと小売販売から撤去した」と説明している。ベジマイトのウェブサイトによれば全てのベジマイト製品はビタミンBを強化している。

 

ウォルターズさんは「アマゾンや大手食料品店は、ベジマイトやマーメイトの類似品販売で利益を上げ続けているにも関わらず、健康的で家庭の味を提供するオーストラリアとカナダのカフェを標的にしている。カナダ人がベジマイトに関心を持っているとは思わないし、ベジマイトは嗜好品であることも承知しているが、このダブルスタンダードは理解できない」と不満を漏らした。

 

今回のベジマイト論争について意見を求められたアルバニージー首相は「私はウォルターズさんの味方。私もパンを食べる時ベジマイトをたっぷりつけて食べている」とし「ベジマイトは大好きだよ。報告は聞いているが、ベジマイトはだめでマーメイトはOKというのがおかしい」と述べた。

 

ソース:news.com.au – Anthony Albanese backs Australian cafe owner in Canadian Vegemite fight

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