政治

連邦選挙 すでに178万人が期日前投票

【ACT25日】  5月3日に行われる連邦選挙では、178万人がすでに期日前投票を済ませていることが、オーストラリア選挙管理委員会(AEC)による発表で明らかになった。期日前投票の初日となった22日には54万人以上が投票を行い、新型コロナ流行中の2022年に記録した31万人超を上回った。アンザックデーは祝日のため投票所は閉鎖されている。

今選挙の期日前投票では、25日がアンザックデーで祝日となることも影響した可能性はあるが、22年の選挙と比べて39%増加した。前回の選挙では、投票日までに550万人以上が投票を終えていた。

ラトローブ大学で政治参加を研究するヘイマン氏は、多くの人が期日前投票を行う理由は「利便性」とし、祝日やスクールホリデー、連休などが期日前投票の増加に影響した可能性を指摘した。また、これほど大規模に期日投票が行われたことはなかったとした上で、投票行動の“常識”が変化しているのを目の当たりにしている状況と話した。

VIC州モーニントン半島フリンダースに住むジュリー・ニューマンさんは、WA州に住む家族に会いに行く前に期日前投票を済ませたという。ニューマンさんは、「長い行列ができており、みんな誰に票を入れるかではなく、誰が一番マシかを考えて投票していると言っていた」、「そのような状況の中、選挙戦終盤のアピールにより投票先が変わることはない」と話した。

モナシュ大学で政治学を教えるガザリアン氏は、こうした投票行動の変化に政党は十分対応できていないと指摘している。「すでに100万人以上が投票を終えており、少数票で決まる接戦区ではもう取り戻しはきかない」と述べ、投票日は“投票の最終日”であり、従来のような“投票日”ではなくなっているとの見解を示した。

 

ソース:abc.net.au-With more than a million early votes, experts say this is the new normal

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