キャンベラ - 労働党は、オーストラリアが京都議定書の調印を拒否したために、ビジネスチャンスを逃していると語った。温室効果ガスの排出量を減らし、排出量取引に参加することで、地球温暖化の問題に取り組むという国際的な計画に対し、野党は支持をしているものの、連邦政府は反対の意を示している。
野党の環境スポークスマン、アンソニー・アルバニーズ氏は、京都議定書の調印時、政府が強固に合意しなかったことが、オーストラリアのビジネス業界が取り残されている原因だと語る。
「京都議定書を締結した国は、気候変動への取り組みにおいて、著しい進展をみせている。また、これらの国の企業は、結果として、その恩恵を受けている。」と同氏は声明で述べた。
「オーストラリアはその締結を拒否したため、たとえオーストラリア企業が、温室効果ガスの排出量の削減のために、なんらかの取り組みを行っても、締結した国の企業にその利益の多くを持っていかれるのだ。」という。
また同氏は、京都議定書の構造は柔軟性を兼ね備えており、クリーン開発を促進する効果をもっていると言う。
「EUと中国が、月曜、クリーン石炭技術、エネルギー効果、再生可能エネルギーに関する協定に合意をし、それによって、両地域の経済のエネルギー強度は弱まり、京都議定書のクリーン開発において、協力関係を強化することになるだろう。」と語った。
また同氏によると、中国とEUは二酸化炭素の排出量が世界2位と3位で、どちらも京都議定書の締結を行った。この協定のもと、中国に投資したヨーロッパ企業は、莫大な利益を得るという。
8月には、京都議定書に基づき、中国の危険化学物質の浄化プロジェクトに協力するため、日本企業が3億2千万ドル相当の事業に合意をしたという。
これは、京都議定書という名の下の、互いに有利なプロジェクトなのだと同氏は語った。