キャンベラ ― 目的の再生利用可能な燃料が明確に決まらない中、連邦政府は緊急処置として今後、エタノールが含まれた混合ガソリンをラベルにその表示をしないまま、ガソリンスタンドで販売することを許可する予定。
今後車での更なるテストが実施される。この対策は混合ガソリンに対し疑念を持つドライバーに、混合ガソリンの使用を促進するきっかけとなるだろう。
ジョン・ハワード首相は、国中で提供されるガソリンにエタノールの使用を義務付けるという要求に対し抵抗し続けている。同首相は、むしろエタノールに対するドライバーの信頼度を高め、石油会社に再生利用可能燃料を使用するよう圧力をかけることが重要だという。
この新対策によると、ガソリンスタンドではラベル表示をせずに、5%のエタノールをガソリンに混ぜるというヨーロッパ式の販売方法を採用するという。現在エタノールが含まれている燃料にはラベル表示が義務付けられている。
報告書の結果では、商業的リスクや消費者意欲の低下のため、2010年までに生物燃料3億5000万リットルという目標値を政府が実現することはないだろうという。同首相は、シドニーで開催された自動車協会(NRMA)会談と同日に発表されたこの対策について、これは高騰するガソリン代の問題の早期解決策にはならないと反対の意を表明した。
ガソリンに入れられるエタノールは、サトウキビと小麦から作られることがある。以前エタノール濃度が高い混合ガソリンがシドニーで販売され、エタノールが原因でエンジンにダメージがあったと報告があった。その後2002年から2003年にかけてエタノールに対する消費者意欲は著しく低下した。