オーストラリア国内にはおよそ2万4千人いるといわれている読書障害児。政府は子ども達のために課外授業として受けられる700ドルのリテラシー・プログラムを支給しているが、実際にそのプログラムを受けているのは対象の生徒の4人に1人に過ぎず、ビクトリア州の学校関係者などから批判が上がっている。
豪州教育連合の調べによると、2万4千人の読書障害児のうち、リテラシー・プログラムを実際に受講しているのはわずか27%の約6500人。その普及率の低さは驚くべきもので、学校や両親のプログラムに対する興味のなさの現れであると同教育連合ビクトリア州代表マリー・バレッット女史は語った。同州校長連合会アッカーマン代表は「わずか15%あまりの利用者しかいない教育プログラムは失敗だと言わざるを得ない。一般のリーディング向上対策に公的資金を回したほうがいいのでは」と指摘した。
ネルソン教育大臣の広報は、こうしたビクトリア州の姿勢がプログラムの利用状況をさらに悪化させているものだとコメント。野党の教育広報担当マクリン女史はプログラムの普及率の低さを恥ずべき事態だと非難した。