東京 - 東京高裁は今日(29日)、2001年に靖国神社に参拝した小泉首相に対する控訴を棄却した。小泉首相の靖国神社参拝は、過去の日本の軍国主義を称揚する行為だとアジアで非難を受けた。
東京高裁は、小泉首相の行為による精神的苦痛に対する慰謝料を要求した訴訟に対し、下級裁判所が下した判決を支持する決定を言い渡した。また39名の原告側は小泉首相の参拝は政教分離原則に違反していると主張した。東京高裁の判決は、小泉首相が靖国神社に再び参拝するのではとメディアの憶測が飛び交う中下された。
靖国神社には処刑された第二次世界大戦の戦争犯罪者を含む250万人の戦死者が祭られている。小泉首相は2001年に首相就任して以来4度参拝をしており、参拝は戦争で命を落とした死者に敬意を示し、平和を願い祈るためのものであると主張している。同首相が最後に参拝したのは2004年1月で、年末までに再度参拝するとみている人もいる。
しかし、首相の参拝は日本の近隣諸国の怒りを買い、韓国、中国との関係を悪化させた。批評家によると、戦死者を神のように祭る靖国神社は過去の日本の軍国主義を称揚する象徴であり、小泉首相の参拝はその考えを公式なものとして世界に表明しているようなものだという。
福岡地裁は2004年4月に、2001年の首相の参拝は違憲であると判決を下したが、その判決には今後の参拝を禁止する法的拘束力はない。