キャンベラ-2日]オーストラリアのスパイ・エージェンシーが国内でのテロ発生の危険を示す具対的情報を入手。それを受けて今日にも反テロ法改正によるテロ容疑者の逮捕が可能になるかもしれない。
ハワード首相は2日の議会で、国家安全委員会が国内で起こる危険性のあるテロ情報を具対的に掴んでいることを発表。警察やASIO(オーストラリアの防諜機関。MI5やCIA等の他国の諜報機関と協力関係を維持)のさらなる介入を可能にする反テロ法改正の早急な実現を求めた。全ての州、野党もこの改正を全面的に支持。2日に下院を通過し、本日の午後に行われる特別上院議会での可決も濃厚。
しかし首相はテロ情報の詳細に触れることはなく、さらに今回の情報入手にかかわらず、オーストラリアのテロ発生危険度は「ミディアム」から変わらない見通し。
反テロ法改正後は、テロ行為を計画していると思われる人物を、それがいつどこで実行されるかなど具対性がなくとも逮捕することが可能になる。しかし、テロ専門家であるアルド・ボーグ氏は、改正後すぐに逮捕者が出なかった場合、国民は新反テロ法に対してさらに冷ややかになると警告している。