東京 - オウム真理教元代表で控訴中の麻原彰晃の弁護団は11日、被告が精神的に裁判を受ける能力がないと説明し、被告の精神状態が回復するまで裁判の延期を求めた。
弁護団は昨年夏に行われた精神鑑定で、麻原被告が拘置生活からの病的な精神的ストレスまたは脳的疾患を患っていることが報告されており、三度目の精神鑑定では、被告の精神的疾患は深刻な状態と報告されたと述べた。しかし最近行われた裁判所の指定した医師による鑑定では、被告は精神的に裁判をうける能力があると報告された。
麻原被告は1995年の地下鉄サリン事件を含む、合計27名の死者と何千人もの負傷者を出した数々の事件の罪を問われており、一審では死刑判決を受けている。他の12名のオウム真理教メンバーも同様に死刑判決を下された。
麻原被告は過去8年間の裁判中、何度も居眠りをしたり、意味不明な事をつぶやいたり、奇怪なポーズをとった。弁護団は被告との意思疎通が困難としている。
麻原被告の控訴裁判は数年は続くものと予想される。