[東京12日]日本の厚生省は、インフルエンザ治療薬タミフルに関し、服用後2人の少年が事故死している報告を受け、異常行動死を引き起こす恐れがあることを発表した。
2004年の2月、17歳の高校生はタミフルを服用後、突然走り出してトラックの前に飛び出す異常行動を起こし死亡。今年の2月には別の少年が服用後に9階から飛び下りている。
この薬の輸入発売元である中外製薬は、最初の事故に関して、薬の服用と異常行動の因果関係を否定できないと厚生省に報告。日本国内でそのような報告がされた例は初めて。薬の取扱い説明書には、服用により異常行動や幻覚などの副作用を起こす恐れがあるとの注意が添えられている。
日本政府は今月初め、世界的に流行しているインフルエンザ対策として、今後5年間にわたりタミフルの備蓄を大幅増量することを発表していた。タミフルは鳥インフルエンザに最も効果的な治療薬の一つだとされている。