ブリスベン - オーストラリアで開発された血液検査法で、清潔な環境に住む人の方が、そうでない人と比べて自己免疫やアレルギーに関する病気にかかりやすいという理論を説明出来るかもしれない。
シドニーで開発された同検査によると、炎症性の腸内病を持つ患者は免疫機構の調整をするT細胞の数が、健康な人の半分だった。 T細胞は免疫機構を調節し、身体を病原菌から守る重要な役割を持つ。汚い環境に住む人々の方が、炎症性の腸内病にかかる確率がはるかに低い。西欧社会の清潔な環境に住む人々に見られるT細胞の欠乏が、なぜこれらの人々が自己免疫やアレルギー性の病気にかかりやすいのかを説明する鍵になりそうだ。
調整役のT細胞の欠如によって、平常通りに機能しなくなった免疫機構が、通常なら反応しない家ダニや腸内菌に反応し、喘息や腸内病にかかると考えられる。
同検査結果からの免疫機構の更なる研究によって、将来、現代の衛生的な環境が免疫機構に与える危険性を解明できるかもしれない。