キャンベラ14日ーオーストラリア政府は海外に輸出したウランから排出された放射線廃棄物をオーストラリアが引き取ることを検討する予定。
ワシントンを訪問中のジョン・ハワード首相は、ブッシュ大統領とブッシュ政権議員らとの会合を予定しており、同会合では原子力を含むエネルギー問題が重要議題となっている。また、同会合では、ウラン供給国はウランを売却するのではなく、ウラン使用後の放射線廃棄物を供給国が引き取るというリース形態をとることに関して議論が行われる予定。
ハワード首相は、オーストラリアが放射線廃棄物を引き取るがどうかに関して言及を避けたが、同件に関する提案について討議が行われていることを認めた。
ウランリースシステムの目的は名目上、ウランをリースした国が、核兵器の開発に繋がるようなウラン濃縮や再利用を行うことを防ぐことにある。このシステムが適用されれば、世界最大のウラン保有国と知られるオーストラリアは、ウラン輸入国が排出する放射線廃棄物の最終的な処理において責任を負うことになるだろう。