一般

イブプロフェンが心臓発作を引き起こす危険性

[シドニ-2日]鎮痛剤ibuprofen(イブプロフェン)の服用は心臓発作のリスクが通常の2倍になるとの調査結果が報告され、注意がよびかけられている。しかし、そのリスクはイブプロフェンを含む非ステロイド対炎症薬(NSAIDs)の服用自体を中止するほどではないという。

14万人の患者に対し、138のテストを行った結果、NSAIDsは心臓への影響が極めて高いことがわかり、調査結果がThe British Medical Journal(ブリティッシュ・メディカル・ジャーナル)で発表された。NSAIDsを代表する二つの薬品、イブプロフェンと処方箋により入手可能なdiclofenac(ジクロフェナク)は心臓発作のリスクが通常の2倍であることがわかった。それらのリスクは、心臓発作数の上昇率と関係があるとして2004年に販売中止となったCox-2(シオロキナーゼ2)抑制剤の一つ、Vioxx(ビオックス)とほぼ同じだという。しかし今回の調査は、処方箋により入手可能な高用量のイブプロフェンやジクロフェナクに絞られており、市販されている定用量のNurofen(ニューロフェン)やVoltaren(ヴォルタレン)は含まれていない。
今回の調査を行ったオックスフォード大臨床試験サービス部と、NSW大薬学部のRic Day(リック・デイ)教授は共に、今回の結果に対し、NSAIDsの使用を中止するほどの危険性ではないとコメントした。
デイ教授は、一般の健康な人々に対して、薬に頼る前にまずエクササイズなど他の方法を試してみて、それでも痛みを感じるならば非アスピリン系の解熱鎮痛薬、まだ痛みがおさまらないならば低容量のNSAIDsを服用することを勧めている。

この記事をシェアする

その他のオーストラリアニュース記事はこちら