キャンベラ 29日 - 2日間に渡るWen Jiabao(ウェン・ジャバオ)中国首相との会見を終えて、29日帰国予定のジョン・ホワード豪首相は、今回の会見で、中国の政治体制に関する問題は、課題として持ち上げなかったと語った。
同首相によると、今回の会見は両国間の自由貿易協定の協議、中国の自由市場経済への移行、そして北朝鮮の計画的とみられる長距離弾道ミサイル実験への懸念に焦点が置かれた。
中国の一党による共産政治体制の改革問題に関しては、ハワード首相は、「中国は独裁政治を持ち、民主主義国ではない。この政治体制の違いから両国間には様々な相違点が存在することは全く否定できない事実だ。しかし、オーストラリアの中国に対する利害関係を最優先に考慮すると、政治体制の違う他国の首相に、政治体制について論じてみたところで、今、オーストラリアが得るものは何もない。」と語った。
また、同首相は、中国の巨大な経済成長が、いつかは、同国の政治体制にも影響を与えていくだろうと述べた。