[シドニー28日]パンにフィッシュオイルを塗ったものを子供達に食べさせると、記憶力が向上し、また欠席率などにも大きく関係することが最近の調査で明らかになった。
南アフリカの研究員がオーストラリアの科学カンファレンスで発表したところによると、フィッシュオイルを毎日摂取している小学生は記憶力や学力に向上が見られるという。オメガ3系多価不飽和脂肪酸を豊富に含んだフィッシュオイルは胎児と子供の脳の発達に寄与すると考えられている。南アフリカの科学者Marius Smuts(マリウス・スムツ)博士は6歳から9歳まで335人の子供に毎日25gのフィッシュオイル(キチン、カレー、トマトソースなど香り付けされたもの)を与えたところ、子供達の記憶力が向上し、また欠席率が減るという結果を得た。タイで行われた別の調査でもフィッシュオイルを摂取すると病気になっても症状が以前より軽くなったり、早く回復するなどの効果が現れたという。
メルボルンにあるディーキン大学のAndrew Sinclair(アンドリュー・シンクレア)博士も、この結果に注目している。オメガ3を1日に最低400mg摂取することが理想されているが、ほとんどのオーストラリア人の摂取量はその半分にも満たず、人口の20%は全く魚を食べていないという。オメガ3は魚とある特定の野菜、穀物、ナッツのみに含まれている。