シドニー20日ー髄膜炎菌性疾患が原因で死亡した少女の家族は、医療専門家らが少女に対し必要な治療薬を渡さなかった理由を求めている。
シドニー南西部のYagoona(ヤグーナ)に住む Jehan Nassif(ジェハン・ナシフ)さん(18歳)は18日、バンクスタウン病院にて髄膜炎菌性疾患で死亡した。
死亡する数日前に、ナシフさんのボーイフレンド、George Khouzame(ジョージ・コーザム)さんは、従兄弟のElias(エリアス)さんが、髄膜炎菌性疾患と診断された後、感染の可能性があるとされたため抗生物質を渡されていた。コーザムさんは、エリアスさんと一緒にギリシャへ旅行しており、帰国後に接触したガールフレンドのナシフさんにも病気が感染してはいないかと心配だったコーザムさんは、公立病院の医師にナシフさんを見てもらったという。
コーザムさんは報道陣に対し、「医師は、ナシフさんは感染していないので、治療の必要はないと語った」とした。また、コーザムさんは、ナシフさんとともにエリアスさんの見舞いに病院へ訪れたとき、感染しないようにナシフさんがマスクをすべきかと看護婦に尋ねたところ、看護婦らは自らマスクをしていたにもかかわらず、必要ないという返事が返ってきたと語った。
ナシフさんの父親のトニーさんは、ナシフさんの病状が悪化したときのNSW州救急サービスの対応を批判した。トニーさんは、娘が18日の朝に病院へ向かおうとしたが、救急隊員は、Auburn Hospital(アーバン病院)で2、3時間待つことになると語ったという。ナシフさんは視力と歩行能力を失い、紫色の発疹が体中に現れ、家族は再び救急車の要請をし、その後ナシフさんはバンクスタウン病院に運ばれ死亡した。
NSW州保健省のRobyn Kruk(ロビン・クルック)氏は、同ケースに関して独立審査を行うことを発表した。