メルボルン 11日 - 米国の精神医学者Charles Zeanah(チャ-ルス・ジーナ)教授は、メルボルンで開催された子供と青少年の心の健康に関する会議で、戦争やテロ事件などのような悲劇的な出来事が、子供の精神に与える影響が軽視されていると述べた。
同教授によると、子供が、9月11日に米国のニューヨークで起きたテロ事件の報道をテレビで何度も繰り返し見た場合、多くの子供は、同じような事件が何度も何度も発生しているという恐怖を感じるという。同教授は、「9月11日テロ事件の画像がテレビで放映される度に、幼い子供達は、新しいテロ事件がまた発生していると考えてしまう。幼い子供達は、過去に起きた事件の映像が再放映されているだけで、悲劇は終わってしまったことなどということは理解できない。毎回新しい悲劇をみているのと同じことだ。」と続けた。
また同教授は、子供の頃に受けた精神的被害は、成長するにつれて消えていくという考えを持つ大人がいるが、これは間違っており、逆に、子供時代に経験した精神的ダメージは、生涯的な影響を与える可能性を持つと語った。