シドニー30日-昨年末に起こったクロナラ・ビーチでの暴動とその報復事件に関するレポートがいまだ公表されないのは、NSW州政府が真相を隠そうとしているからという見方が野党の間に広まっている。
クロナラ地区担当のMalcolm Kerr(マルコム・カー)自由党員によれば、Norm Hazzard (ノーム・ハザード)副総監によるレポート作成は8月末に終了し、NSW州政府に提出されているはずだという。野党の警察担当スポークスマン、Mike Gallacher(マイク・ガラハー)氏は木曜日、議会で州上院リーダーDella Bosca(デラ・ボスカ)氏になぜレポートが公表されないかと尋ねたが、回答は得られなかったという。
カー氏は29日、ライフセイバーを暴行し、暴動のきっかけとなったバンクスタウンの少年、Ali Osman(アリ・オスマン)被告が無罪を申し立てた後に300時間の地域奉仕という判決が下された件についても、政府に控訴するよう求めた。
NSW州野党党首Peter Debnam (ピーター・デブナム)氏は、今回の政府の対応と判決について、NSW州の歴史の中で最も根源的な法と秩序の崩壊だと評した。また、オスマン被告はライフセーバー個人だけでなく、州民の生活を脅かした凶悪犯で、法が正しい判断を下さなければ暴力は今後も続くと訴えた。