17匹のうさぎとモルモット1頭を切断して殺したシドニーの金融業者に懲役16ヵ月の有罪判決を言い渡したのは、残念な判断ミスだったと裁判官は認めた。
ニュージーランド出身の金融業者、Brendan Francis McMahon(ブレンダン・フランシス・マクマホン)被告は、会社のクレジットカードで動物を購入後、拷問して殺し、死骸をシドニー市内にある自社ビルの内外に捨てた。被告は、7月、18件の加重動物虐待容疑で有罪判決を下された。しかし、極度の社会不安による精神的傷害が、犯行前と最中に使用していた薬物によって悪化していたことを理由に有罪判決に不服をとなえて上訴。マクマホン容疑者は当時、250ドル相当のメタンフェタミンを3日おきに吸っていたという。
地裁のPeter Berman(ピーター・バーマン)裁判官は3日、Ian Barnett(イアン・バーネット)治安判事がマクマホン被告の精神状態についての弁護を却下した有罪判決は残念なミスだったとした。心理学者のStephen Allnutt(ステファン・アルナット)博士は、公訴尋問で早くから、被告の精神病が薬物使用により悪化していたと述べていた。逮捕後1ヵ月を刑務所で過ごした時にさえ、重度の精神病の症状を見せていたという。バーマン裁判官は、マクマホン被告に責任能力はなかったとし、精神病患者がコントロールができない状況下で起こした事件を罰することは残酷だと述べた。裁判終了は11月10日まで延期され、マクマホン被告にさらなる精神科の治療が必要か否かについて検討される。同被告はそれを待って声明を出す模様。