シドニー9日-9日発刊されたHuman Reproduction(人間の生殖)誌に掲載されたヨーロッパでの女性の生殖機能に関する研究報告によると、ヘビースモーカーの女性は子宮の内壁に障害を持つ可能性が高く、これが胎芽の着床率を大きく低下させる原因となっている。これまでも喫煙が妊娠率を低下させることは知られてきたが、現在までは、子宮ではなく卵が喫煙の悪影響を受けていると考えられてきた。
同研究調査は、ヘビースモーカーではない女性からの卵を使用してのIVF(体外受精)治療を受けた女性が対象となり、父親に喫煙者はいなかった。喫煙をしないまたは少量喫煙する女性はヘビースモーカー(一日10本以上の煙草を喫煙)と比べはるかに高い受胎率を示し、半数以上の52.2%が妊娠した。これと比較し、ヘビースモーカーの女性は34.1%と僅かに3分の1を上回る数値。
また、ヘビースモーカーの女性は、多胎妊娠する可能性は遥かに高く、ヘビースモーカーでない女性の31%に比べ、多子出産する率は60%にも上る。