キャンベラ6日-4日間の白熱した討論の末、連邦議会は稀な良心投票を行い、研究目的での人間胎芽のクローンを禁止してきた今までの法律を撤回する法案が可決された。これにより、科学者達は提供者の卵子と細胞を用いて胎芽をクローンすることが可能となり、これらのクローンから摘出した幹細胞を医学研究の為に用いることが出来る。
この新法案によって、衰弱性疾患に苦しむ何千人ものオーストラリア人に希望が与えられることとなった。
4日間に渡る討論の中で、ジョン・ハワード首相、そしてKevin Rudd(ケビン・ルッド)新労働党党首、また内閣高官のPeter Costello(ピーター・コステロ)氏、Tony Abbott(トニー・アボット)氏、そしてKevin Andrews(ケビン・アンドリュウ)氏は、胎芽のクローンに反対する意見を貫き通したが、議会で意見を述べた100人以上に上る国会議員の大部分は、クローン禁止法を撤回する動きに賛成する意を表明した。
Julie Bishop(ジュリー・ビショップ)教育科学相とBrendan Nelson(ブレンダン・ネルソン)防衛相は、胎芽のクローン禁止令を撤回することによって、連邦議会は、糖尿病や運動ニューロン疾患などに苦しむ患者に希望の光を与えることが出来ると述べた。
しかし、ケビン・アンドリュウ労働関係相は、議会は同法案を可決することによって、人間を消耗物質のように扱うことに同意したようなものだと批判した。
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